建設業許可が必要な工事は「工事1件の請負代金が500万円(税込)以上の工事」か、建築一式工事であれば工事1件の請負代金が1,500万円(税込)以上か延床面積が150㎡以上の木造住宅工事と定められています。
逆の表現をすれば「工事1件の請負代金が500万円(税込)未満の工事」か、建築一式工事であれば工事1件の請負代金が1,500万円(税込)未満か延床面積が150㎡未満の木造住宅工事であれば「建設業許可が不要」ということです。
これを「軽微な建設工事」と言います。
また、建設業許可が不要な工事には「附帯工事」というものがあります。
附帯工事とは
建設業許可は業種別に行います。「建築一式」「土木一式」などの一式工事と「とび・土工・コンクリート工事」や「電気工事」「管工事」などの専門工事はそれぞれ業種別に許可がなされますね。
そのため、許可を受けた建設業に係る建設工事以外の建設工事を請負うことは、許可なくして営業を行ったことになりますので原則それは禁止されていますが(例えば「管工事」の許可しかないのに税込500万円以上の防水工事は請け負えません)、その例外が前記の軽微な建設工事とこれから説明します「附帯工事」です。
附帯工事とは、「主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる建設工事又は主たる建設工事を施工するために生じた他の従たる建設工事であって、それ自体が独立の使用目的に供されるものではないもの」を言います。
この附帯工事の具体的な判断にあたっては、建設工事の注文者の利便、建設工事の請負契約の慣行等を基準として、当該建設工事の準備、実施、仕上げ等に当たり一連又は一体の工事として施工することが必要又は相当と認められるか否かで総合的に判断します。
附帯工事の例
つまりは建設業許可を受けて行う主たる建設工事を施工するにあたってどうしても必要な、切り離すことができない建設工事、ということです。
具体例としては以下のようなケースがあげられます。
1.ビルのエレベーターの設置工事を行うために必要な電気の配線工事(主たる機械器具設置と従たる電気工事)
2.住宅の外壁塗装を行うために必要な足場の組み立て工事(主たる塗装工事と従たるとび・土工・コンクリート工事)
3.室内の電気の配線工事を行うために必要な壁を剝がしたり貼り付ける工事(主たる電気工事と従たる内装仕上げ工事)
例えば電気配線工事をせずに附帯工事として壁を剥がして貼り付けるだけでは意味がありませんし、足場だけ組み立てて外壁塗装をしなければ意味がありません。主たる工事と従たる工事が一体となることで初めて意味があります。
その意味ではなんでも「附帯工事」と解釈することはできませんのでご注意ください。
また、少なくとも附帯工事は主たる建設工事に附帯するもの、つまりは受注した建設工事の内容に含まれるものですので、附帯工事の工事価格が主たる建設工事の工事価格を上回ることはありません。
(著者)行政書士 方波見泰造(ハイフィールド行政書士法人)

行政書士歴10年。建設業許可に関しては新規・更新・各種変更手続きの他、経営事項審査申請のサポートと入札参加資格申請を東北六県、関東で対応中。顧問契約で許認可管理も行っている。行政書士会や建設業者でも建設業許可に関する講演・セミナー実績あり。
【保有資格】行政書士、宅地建物取引士(登録済)、経営革新等支援機関
経済産業省認定経営革新等支援機関として企業の資金繰をサポートするほか、不動産業(T&K不動産)にて事業用地の仲介も行う。
許認可という企業の生命線をしっかり管理しながら、資金繰りと事業用地という経営の土台も支える行政書士として日々研鑽を行う。




